がん遺伝子療法

がんのメカニズムに基づいた、がんの根本治療

がん遺伝子治療は、身体に優しく、通常の生活を送りながら、がんの根本治療に取り組むことができる治療法です。がん細胞のみでなく正常細胞も傷つけてしまう現在のがん標準治療と異なり、がん遺伝子治療は、がんのメカニズムの根本に働きかける治療です。

がん遺伝子治療の特長

特徴1

治療による苦痛や副作用を伴いにくい

特徴2

通常の生活をしながら通院での治療も可能

特徴3

他の治療とも併用でき、効果を高められる

遺伝子治療は身体に優しい!

現在、がん治療法として確立されているのは、外科手術、放射線治療、化学療法でがんの標準治療とも呼ばれています。この標準治療は、がん細胞のみではなく正常な細胞も傷つけてしまうために苦痛が伴います。そのため、一般に「がん治療=つらい」というイメージを持たれている人が多いのです。これに比べて遺伝子治療は、身体に優しく通常の生活を送りながら、あらゆる進行度合いで効果が期待できるがんの根本治療に取り組むことができる治療法です。

※副作用の報告について
治療後ごく稀に微熱や悪寒の副作用が発生することが報告されています。現在までに、重篤な副作用の報告はありません。

ほかの治療と併用も可能

抗がん剤や放射線などの従来の治療を継続しながら、遺伝子治療を加えることで相互作用により、高い効果を得ることが期待できます。抗がん剤や放射線の副作用を低く抑えながら治療効果を得ることも可能です。体の状態が悪くこれらの治療ができなかった患者様にも新たな選択肢が広がります。

がん遺伝子治療とは?

遺伝子の正常な機能を回復し、がんの無限増殖を停止させる治療法です。

世界各国で始まる、がん遺伝子治療!

がんと遺伝子の関係が明るみになるにつれ、これをがんの治療に生かしていこうという試みが世界中で行われています。正常な機能を果たしていない遺伝子の働きを抑制したり補ったりすることで、がん細胞の無限増殖を停止し、がん細胞をアポトーシス(自死)に導きます。

末期がんなど従来の治療が不可な場合でも治療が可能!

昔は不治の病と言われてきた「がん」ですが、今日では医療技術の発展とともに早期であれば高い確率で生存も可能となりつつあります。しかし現在の治療は、がん細胞のみでなく正常細胞も傷つけてしまうことから、身体の負担も少なくなく適応範囲にも限度があります。

がん遺伝子治療は、がんのメカニズムの根本に働きかける治療です。正常細胞は傷つけることなく、がん細胞の中の壊れてしまった機能を回復させる治療なので、適応範囲が広くがんの予防やこれまでに適応とならなかった末期の患者様にも適応可能な治療として、大きな期待を集めています。

なぜ遺伝子治療は、がん治療に「有効」なのか?

がんは遺伝子の損傷によって起きる病気です。遺伝子の損傷のために、ダメージを受けた細胞を修復したりアポトーシス(自死)することができず、壊れた状態のままの細胞をもとにして、適切な制御が行われないまま分裂・増殖を繰り返す状態が「がん」です。がん遺伝子治療は、遺伝子の正常な機能を回復し、がんの無限増殖を停止させます。

人は37兆個の細胞からできている

私たちの身体は、約37兆個の細胞からできています。細胞は細胞核の中にある遺伝子によって、細胞の営みに必要な情報の全てがプログラムされ、適切にコントロールされています。

細胞は毎日ダメージを受けている!

細胞は、日頃から様々な刺激にさらされています。食物や食品添加物、環境汚染物質、喫煙や飲酒、薬品やウィルス、紫外線、放射線等により細胞にダメージが生じてしまいます。

細胞のダメージを修復できずに、がん化する

細胞はダメージを受けても、自己修復やアポトーシス(自死)することができます。これにより、ダメージを受けて壊れた細胞を放置することなく、身体の機能に影響を及ぼさないよう制御しています。
細胞を修復したりアポトーシスさせる指示を行っているのは、遺伝子です。しかし、その遺伝子も同時にダメージを受けて壊れていた場合には、こうした機能はうまく働くことができなくなります。そうして細胞が適切な制御を行えなくなり分裂・増殖を無限に繰り返す状態が「がん」です。

どうすればがん細胞の増殖を停止できるか?

~2つのアプローチでしっかり止める!~

2つのアプローチで、がん細胞の増殖をしっかり止める!

多くのがんの根本的な原因は、遺伝子の変異です。遺伝子の変異は、遺伝子がダメージを受けて損傷し、遺伝子に書き込まれた情報が書き換えられたり、欠失することで正しい働きができなくなる状態です。遺伝子の変異によりがん遺伝子がん抑制遺伝子のバランスが崩れ、細胞が無限に増殖するようになったのが「がん細胞」です。

遺伝子治療ではまず・・・

  1. がん細胞の増殖を促進している(がん遺伝子)の働きを抑えます。
  2. がん細胞の増殖を抑制する(がん抑制遺伝子)を導入し、その機能を回復させます。

これらを同時に行うことで、がん遺伝子とがん抑制遺伝子の働きを正常化し、バランスを取り戻します。車に例えるならば、押しっぱなしになったアクセルを放してスピードを緩めるだけでなく、一緒にブレーキもしっかり踏むことで車を確実に停車へと導きます。
細胞の増殖サイクルを止められたがん細胞では、本来細胞が持っているアポトーシスの仕組みが働き始め、結果として腫瘍が小さくなっていくことも期待できます。

受診費用・治療費について

がん遺伝子治療は、通院での治療が可能です

遺伝子治療は基本的に通院で行われます。点滴を基本としながら、様々な投与方法をより効果的に組み合わせて行っていきます。腫瘍の部位や大きさにより、治療可能な方法は異なります。

患者様に合わせた治療プランを設計いたします

治療は、1クール6回程度(1週間に1回)が標準的です。併用する治療がある場合は、それに合わせて調整します。副作用が少ないため、遠隔地患者様などは、短期間で投与を行うなどの集中的な治療を行う場合もあります。
通院のケースでは、患者様の全身状態を考慮した上で、無理のない治療計画が立てられます。患者様およびご家族様のご都合を伺いながらプランやスケジュールを作り、より効果的に治療を行っていきます。

治療の流れ

  • 1回330,000円
  • 1クール(6回)1,650,000円

別途、診察料(2,750円)が必要です。

がん遺伝子治療は保険適応外診療(自由診療)のため、治療費は全額自己負担となります。
また、お支払いはすべて治療前にいただく前払い方式です。

※ 価格は税別となっております。

検査や治療の評価について

治療の評価は、画像検査や血液検査の結果をもとに行っていきます。多角的な視点からの治療評価のために、遺伝子検査を行う場合もあります。

来院の際にご持参いただきたい資料

  1. 症状に関する資料(診療情報提供書やメモ書きなど)
  2. 画像検査データ(PETやCT、MRIなど)
  3. 血液検査データ(腫瘍マーカーや一般血液検査など)
  4. おくすり手帳

よくある質問

他のがん治療との併用は可能ですか?

患者様のご要望により、標準治療とのコンビネーション治療も行うことが可能です。抗がん剤や放射線治療との併用の場合、遺伝子治療と併用することでその効果を増強することが可能です。また、これらの投与量や照射量を低減して副作用を抑えられます。

抗がん剤治療との併用について

抗がん剤と遺伝子治療を併用することで、抗がん剤の投与量を減らしても効果を得ることが可能になります。これまで、病状や副作用の問題により、抗がん剤の適用ができなかったケースでも抗がん剤治療が可能となります。また、遺伝子治療を組み合わせることにより、がん細胞に耐性が生じるのを防ぎ、長く効果を得ることができます。

放射線治療との併用について

がん細胞のDNAを切断し、細胞分裂の機能を停止させる放射線治療においても、正常細胞への影響は不可避です。遺伝子治療を行ったのち放射線治療を行うことで、副作用を軽減したり、その効果を高めたりできることが分かっています。遺伝子治療により投与される遺伝子が、放射線によって傷ついたDNAを修復し、副作用を軽減します。放射線治療後の遺伝子治療も有効です。

※ その他、各種がん治療との併用も可能です。詳しくは当クリニックでご相談ください。

治療は何回必要ですか?

治療は1クール6回程度(1週間に1回)が標準的です。併用する治療がある場合は、それに合わせて調整します。詳しくは、「治療の流れ」をご覧ください。

治療には入院が必要ですか?

いいえ。治療は基本的に通院で行われます。患者様の状態によっては、入院治療や訪問治療もご相談いただけます。詳しくは、当クリニックまでお問い合わせください。

お問い合わせ

治療に関するご質問・お問い合わせ等は、ひろいクリニックまでお問い合わせください。ひろい内科では、提供できる資料も扱っております。

お気軽にお問い合わせください。 0798-63-0990